COLUMN

Tボーンステーキを彩るハーブ「ルーコラ・セルバティカ」

2016-09-13

ビステッカ(ステーキ)に添えてある緑色の草は何だっけ?

Tボーンステーキを彩る脇役の「ルーコラ・セルバティカ Rucola Selvatica」。
実は、美容健康に良いとされる豊富な効能はスーパーフード級。イタリアでは、ローマ時代から料理や薬効を目的として使われてきました。

イタリアのビステッケリア(ステーキ専門店)では、ビステッカには「ルーコラ・セルバティカ(ワイルド・ロケット)」が添えて提供されます。普通のルーコラ(ロケット)よりも濃い緑色で、スパイシーな辛みと苦み、強い香りが特徴。地中海原産でイタリア料理ではよく使われるハーブです。ローマではルーコラよりルーコラ・セルバティカが主流で、シェフは「ルケッタ」と呼んでいます。

英名で「ワイルド・ロケット」という名前の通り野性種で、ローマでは気軽に手に入る存在ですが、東京では少々高級なハーブ。大量に使うので、銀座で地植えできる土地があれば是非育てたい!

その香りと苦みが好きな人、苦手な人、好みは様々ですが、実は肉の消化を高めてくれるなど素晴らしい成分を含んでいます。ただの飾りのようで、実はスーパーフード級の価値が!高い抗酸化作用は、がん予防、アンチエイジングに。血糖値を低下させるアルファリポ酸は、糖尿病の予防に。ローマ時代以来、性欲を促す媚薬としても用いられていたとか。

Tagliata

 

セルバティカをグリル料理に添える理由。

グリル料理やビステッカ(ステーキ)に添えるのは単なる飾りではなく、理にかなった組み合わせ。

瑞々しく美しい緑色のセルバティカは、茶色い肉料理を美味しそうに引き立てる見た目だけでなく、肉の消化を助けてくれたり、コレステロールを減らす食物繊維や抗酸化成分を含んでいます。また、焦げた肉には発がん性物質があると言われていますが、この発がん性物質をブロックする葉緑素クロロフィルを含んでいます。芳ばしい薫りと焦げ目がグリル料理の魅力。とはいえ、焼き過ぎた固いステーキほど残念なものはありません。(味は言うまでもなく、焦げはカラダにも毒)

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ステーキ好きなシェフが焼くビステッカの焦げ目は最小限。

肉好きなシェフが「上質な赤身肉を美味しく食べたい!」という想いで、ビステッカの厚みに合わせて絶妙な火入れをしています。厚切りのTボーンステーキ1kgの断面を見ても、焦げ目はうっすら2~3ミリ程度、中は艶やかなロゼ色に。けっして生ではなく火が入った状態で、ナイフを入れても血が滴らず、噛み締めると口の中で肉汁が溢れ出ます。

肉を愛するビステッカーロ(ステーキ職人)の腕の見せ所です。

 

そんな主役のビステッカの飾りのように添えてあるハーブですが、「ルーコラ・セルバティカ」はビステッカ(ステーキ)のよき相棒。食わず嫌いの方も、苦みと刺激的な香り、是非一度ご賞味下さい。

 

ローマ料理とビステッカ  
Er bisteccaro dei magnacconi

エル ビステッカーロ デイ マニャッチョーニ
TEL : 03-6264-0457 11:30-14:00 L.O.  / 18:00 – 23:00 L.O. (月曜定休)Menuページ


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