チーズの魅力を発見!ドルチェ〜豪華チーズ(後編)
ツ-ル・ド・チ-ズ「ペコリーノ・ロマーノの魅力を発見しましょう!」後編です。前編はこちら
事件の後で、メインのTボーンステーキが登場!店内が急に静かに・・・(みんなが笑顔で肉を噛み締めていました)
◆DOLCEは、Panettone「パネットーネ」が登場!マスカルポーネチーズと苺のクリームを添えて。マスカルポーネは、ティラミスでも使われるほんのり甘みのある生クリームのようなフレッシュチーズ。
この夜は、BIOのAmarettoアマレット(日本初入荷。限定300本!!)と一緒に。華やかな甘い香りとまろやかな味で、ついついもう一杯。(アマレットは、杏仁を使ったアーモンドのような薫りのリキュールです。)マスカルポーネチーズとも合いますね〜。
Panettoneは、イタリア伝統のクリスマス菓子。クリスマスシーズンに贈って、贈られてNatale(クリスマス)には山積みに。北イタリアでは甘口のワイン・アスティとの組み合わせが定番。朝食にはカフェと一緒に。年明けまで飽きるほど食べるそうです。切り分けると広がる甘〜く芳ばしい酵母の香りに、シェフも(Nataleの季節が)が来たー!と叫んでいました。
◆最後の〆はチーズ
「カチョ ディ ボスコ」と青カビの「バザイオ」で〆。
BASAJO バザイオは、パッシート用のブドウの搾りかす汁に漬けて熟成した羊乳のブルーチーズ。こんなエレガントで華やかなブルーチーズは初めて!アニス(八角)のような甘い香りが鼻に抜け、青カビも芳ばしく上品な仕上がり。上質な味わいから、チーズの管理、お手入れが行き届いていることが窺えました。(蜂蜜のように見えますが、白ブドウを煮詰めたズィビッボ「Confetura Elisir di Zibibbo」を添えて。)
Cacio di Bosco カチョ ディ ボスコは、黒トリュフ入りの羊乳のセミハードチーズ。薫りが〜♪ ペコリーノトスカーノの豪華版です。
そして、豪華景品(おいしいもの)が当たるくじ引きも開催!
この季節らしいPanettoneやワイン
レアなチーズグッズなどが当たって盛り上がりました。
「ほんとうに美味しいチーズ」を、みなさんに是非味わってほしい。という想いで「チーズのプロフェッショナル」とのコラボが実現!チーズの豊富な種類や製法など、まだまだ知らないチーズの世界に魅了されました。
ご参加ありがとうございました。
◆ Er Bisteccaro dei magnaccioni
エル ビステッカーロ デイマニャッチョーニ
11:30-14:30 L.O.→2016年より14:00L.O.
18:00-23:00 L.O. (月曜定休)Menuはこちら
チーズの魅力を発見!ペコリーノ・ロマーノ(前編)
12月2日夜は、ツ-ル・ド・チ-ズ「ペコリーノ・ロマーノの魅力を発見しましょう!」と題して、CPA認定チ-ズプロフェッショナルの小林さんによるチーズディナーが開催されました。
メニューはチーズを使った料理のフルコース&メインはTボーンステーキ。自家製パンも特別にチーズ入り♪ 約10品のお料理を、お好みのワインと組み合わせて。ワインリストは特別にご用意しました。
まずは、世界での「チーズ」の呼び方から。
イタリア語では「Formaggioフォルマッジョ」地域によっては「Cacioカチョ」と呼びます。当店の定番メニュー「Cacio e Pepe カチョ エ ペペ」は直訳すると「チーズと胡椒」(そのまんま!)のパスタです。「カチョ カヴァロ」なら、ご存知の方も多いのでは?
Formaggio、Fromageという呼び名は、チーズを型(Form)に入れて作る製法が由来だそうです。その他、Cheeseチーズ(英語)、Fromageフロマージュ(フランス語)、Kaas,Ost,Queso…と馴染みのない呼び名も。
次に、チーズの種類や製法、DOP IGPなどの認定品について・・・
チーズの種類は増え続けているそうです。まだまだ知らないチーズの世界!興味深いです。
◆羊乳のチーズ「ペコリーノ」3種
まずは、ペコリーノ (ローマ VS トスカーナ)の食べ比べからスタート。
・ペコリーノ・ロマーノ
・ペコリーノ・トスカーノフレスコ
・ペコリーノ・トスカーノ・スタジオナート
ペコリーノ・ロマーノは、ローマ近郊で作られる硬質チーズで、ローマ料理には欠かせません。
トリッパの煮込み、カチョエペペやカルボナーラなどの味の決め手!
続いて前菜は、豪華&豪快に、リコッタ、マスカルポーネ、モッツァレラ、トリュフ入り・・・バリエーション豊富なチーズ達が、料理の引き立て役として登場。
◆Antipasti di Formaggi e mare チーズを使った前菜
「サーモンとリコッタチーズ」ザクロとある薫りの隠し味がポイント!(詳細は割愛。ご来店時のお楽しみに・・・)
「モッツァレラと青トマトのカプレーゼ」 旨味のギュッと詰まった美味しい青トマトとフレッシュチーズが良く合います。
「生ハム巻き赤海老のオーブン焼き」トリュフ入りチーズのせ。口の中が旨味のオンパレード!香りも味も素晴らしくみんな大興奮!
前菜はまだまだ続き・・・
(肉、魚介、野菜のフルラインナップ)
Antipasto di Mare 魚介の前菜「蛸のマリネ、イカの前菜」
Affettato Misto 生ハム&サラミの盛り合わせ
Antipasto di verdure 野菜の前菜盛り合わせ
前菜からボリューム全開なので、そろそろ満腹の人も?といったところで・・・次はプリモ。
◆プリモ3品 全てチーズを使って
・Ravioli Ripieno di Pecorino Fresco con Carciofi「ペコリーノ フレスコとアーティチョークのラヴィオリ」パスタ生地にチーズを包んで。
・Risotto con Mele e Robiola「リンゴとロビオラのリゾット」おかわりが欲しい!美味しさ。
・Spaghettoni Cacio e Pepe「スパゲットーニ カチョエぺぺ」当店の定番。たっぷりのペコリーノ・ロマーノに、胡椒(ペペ)でピリッとアクセントを。
この日、メインの「Tボーンステーキ」登場前に事件が勃発!
満腹となったチーズの先生のパンツのボタンが弾け飛びました~ 当店のマニャッチョーニ(食いしん坊達)伝説にまた名を刻みました。さらに「エルビステッカーロ デイ マニャッチョーニでは、ベルト、ボタンを弾け飛ばすことはシェフへの最大の賛辞です。という名言まで。このユーモア大好きです!
そして、メインのTボーンステーキ登場!ドルチェ、〆のチーズ3種、プレゼントタイムへ。。。後編へ続く
◆ Er Bisteccaro dei magnaccioni
エル ビステッカーロ デイマニャッチョーニ
11:30-14:30 L.O.→2016年より14:00L.O.
18:00-23:00 L.O. (月曜定休)Menuはこちら
イタリア料理講習会レポート・後編
先週に引き続き、
Federcuochi Club Giappone(イタリア調理師協会)の講習会レポート・後編です。(前編はこちら)
「現在のローマ料理」をテーマに、山崎シェフの調理実演と、吉川名誉会長(エル・カンピドイオ オーナーシェフ)の解説で5品をご紹介。後編はプリモとセコンドのお話を。
ローマの名物パスタといえば・・・
「カルボナーラ」「カチョ エ ペペ」そして、今回ご紹介した「アマトリチャーナ」です。
<primo piatto>
Bucatini alla matriciana ブカティーニ アマトリーチェ風
ペコリーノ・ロマーノ(羊乳のチーズ)とトマトで作るシンプルな「トマトパスタ」と侮るなかれ、実に味わい深いパスタ料理。パンチェッタではなくグアンチャーレ(豚ほほ肉の塩漬け)を使うのがローマの伝統的なレシピ。その味の違いは歴然で、「グアンチャーレ」にしみ込んだスパイスとハーブの豊かな薫りが鼻を抜け、熟成された脂の甘みと旨味が口いっぱいに広がり、後をひく美味しさです。仕上げにふりかけるペコリーノ・ロマーノの香りがまた食欲をそそります。
※カルボナーラにも同じく「グアンチャーレ」を使うのがローマの流儀。
※ブカティーニは穴の空いたロングパスタです。
山崎シェフが初めてアマトリチャーナを食べたのは、伝説のイタリア料理店「カピトリーノ」でした。吉川シェフの店!日本のイタリア料理ブームの先駆けですから、当時の日本で、本場ローマと同じ味のパスタが食べられる店は他になかったのでは? 初めての美味しさに感動し、忘れられないパスタ料理となりました。
そんな自分(山崎シェフ)が、まさかアマトリチャーナの講習する身になるとは・・・・
続いて <secondo piatto>
Polpettina di coda alla vaccinara ポルペッティーナ オックステールの ローマ風
コーダ・アッラ・ヴァチナーラとは、牛テールの意味。牛の尻尾をセロリやトマトと一緒に柔らかくなるまで煮込んだ
「Coda di bue alla vaccinara オックステールのローマ風煮込み 」はローマの伝統料理です。これを現代風に小さく丸めてポルペッティーナ(肉団子)に仕上げました。牛テールの旨味と、シナモン、クローブなどスパイスの複雑な薫りがたまらず・・・ワインくださ〜い。と言いたくなる味。
ここでは、シェフも愛着のあるローマの下町テスタッチョのお話が。
テスタッチョは、古代ローマ時代から1960年代までローマ市立の屠殺場があったエリア。その周辺には今でも内臓専門店が多くあり、トリッパや牛テールの煮込み料理が味わえます。
ローマは「イタリアでもっとも内臓を食べる地域」といわれています。その背景には、ローマの歴史と貴族の食文化が深く関わっています。
牛肉の上質な部位を食べる貴族達の為に、テスタッチョでは牛の屠殺が大量に行われていました。そして、残りの内蔵部分は庶民の胃袋へ。庶民が残り物の内蔵を「美味しい内蔵料理」へと昇華させ、今に至ります。
内蔵料理は独特の臭みや食感があり、苦手という方も多いのでは?
苦手という方でも、是非一度食べて頂きたいのがこちら。「トリッパのトラステヴェレ風煮込み」
吉川シェフのお店「エル・カンピドイオ」でも提供しています。初めて食べれば感動!爽やか〜なミントの香りでやみつきになる味です。
トラステヴェレの対岸にあるのがローマの下町テスタッチョ。ローマ最古の青空市場(現存)もあり、庶民の食文化が育まれたエリア。現在、屠殺場跡地は再開発され、美術館やナイトスポットなど新たな魅力も加わり、若者にも人気のエリアでもあります。
講習会レポート 前編&後編では収まりきらず。
余談はまたいつかご紹介します。
ローマ料理とビステッカ
Er bisteccaro dei magnacconi
エル ビステッカーロ デイ マニャッチョーニ
11:30-14:00 L.O. / 18:00 – 23:00 L.O. (月曜定休)
TEL : 03-6264-0457 Menuページ
イタリア料理講習会レポート・前編
先週10月5日は、シェフが所属している Federcuochi Club Giappone フェデルクオーキ・クラブ・ジャポーネのイタリア料理講習会が開催されました。
「現在のローマ料理」をテーマに、山崎シェフの調理実演と、Federcuochi Club Giappone吉川名誉会長(エル・カンピドイオ オーナーシェフ)の解説で、5品をご紹介。ローマで調理経験のあるふたりならでは!の「ローマ事情」も盛り込んでの講習会となりました。
MENUはこちら
<antipasto>
・La vignarola 野菜のブドウ農家風
・Zuppetta di fagioli cannellini e calamari 白インゲン豆のズッペッタ ヤ リイカ添え
<primo piatto>
・Bucatini alla matriciana ブカティーニ アマトリーチェ風
・Pasta e fagioli パスタとインゲン豆
<secondo piatto>
・Polpettina di coda alla vaccinara ポルペッティーナ オックステールの ローマ風
レシピの解説は割愛して・・・
シェフふたりのローマでの経験談と、ローマ料理の背景について少しご紹介します。
一品目は、春野菜を使った前菜
【LA VIGNAROLA ラ・ヴィニャローラ】
ヴィニャローラは、ブドウ農家風という解釈もありますが、
吉川シェフによると、ブドウを入れた篭を頭にのせて運ぶ女性達を「ヴィニャローラ」と呼んでいたそう。
現在では見られない光景ですが、彼女達が収穫して作っていたことが想像できる料理です。
使う食材は、ソラマメ、カルチョーフィ(アーティチョーク)、グリンピースなど。
山の恵みを楽しめるラツィオ州の郷土料理です。
グアンチャーレの旨味が、野菜の美味しさを引き立てます。
ここで、話題に上がったのが「カルチョーフィCarciofi」
カルチョーフィの季節は、シェフの指先は真っ黒に。
ブランドショップで買い物をするとき、指先を見られると恥ずかしかったという想い出も・・・
アクが強く下処理にも手間がかかる困りもの!!
とはいえ、食べ慣れるとくせになる美味しさで・・・とシェフふたりが顔を見合わせて笑っていました。
種類はいろいろあり、ローマでも特級品扱いなのが
「カルチョーフォ・ロマネスコ」(ラツィオ産IGP食品)
また、部位によって扱いが異なり、主軸の部分は、マンモレMammole(おかあさん)、枝分かれした部分がニポティーニ(孫)と呼ばれ、大きく立派なマンモレは特級品で、シェフが買い付けていた市場では束ねて立て て売られていたとのこと。
現在は、夏以外の涼しい時期なら入手できますが、吉川シェフの時代には、春だけ市場に出回る野菜だったそうです。
本来の「旬」を忘れずにいたいですね。
そして、もうひとつ「ソラ豆 Fave」について
ローマでは、5月1日はソラ豆を食べる日。旬になるとシェフもスナック感覚でよく食べていたそう。
しかも、生で!! 生でも美味しいのは、採れたて旬のソラ豆ならでは。塩味の強いペコリーノロマーノとの組み合わせは定番で、ソラ豆の甘味が引き立ちます。
ローマで親しまれている身近な食材から生まれた旬の料理。
採れたての旬の味を、是非味わってみたいものです。
後編へ続く・・・
ローマ料理講習会のおしらせ
<山崎シェフが講師を務めるイベントのお知らせです。>
2015年10月5日(月) 青山にて、フェデルクオーキ・クラブ・ジャポーネ主催のイタリア料理講習会を開催します。
「現在のローマ料理」をテーマに、吉川名誉会長の解説と共に、山崎シェフの調理実演(デモンストレーション)を行います。一般の方もご参加いただけます。
【主催】フェデルクオーキ・クラブ・ジャポーネ
(イタリア調理師連盟ラツィオ州ローマ協会公認クラブ)
【講師】山崎 夏紀 「エルビステッカーロ・デイ・マニャッチョーニ」
【解説】吉川 敏明 「ホスタリア エル・カンピドイオ」
【お申し込み方法】事務局メールアドレス fcgiappone@gmail.com まで
「氏名とご連絡先」をお知らせください。後日メールにてご出席の可否をご連絡致します。
山崎シェフが所属する、イタリア調理師連盟「Federazione Italiana Cuochi」(略称:FIC=フィック)のラツィオ州協会「URCL」はローマに本部があります。
その日本支部の名誉会長は「ホスタリア エル・カンピドイオ」のオーナーシェフ吉川敏明氏が務めています。
↑以前の講習会の様子
<以下、フェデルクオーキ・クラブ・ジャポーネ Facebookより>
協会員の山崎 夏紀シェフによる伝統を踏まえた、
現在のローマ料理の勉強会を行います。
●講師:山崎 夏紀シェフ
●会場:青山オーバルビル内モンテ物産キッチンスタジオ
●日時:10月5日(月) 14時~16時<13時半開場>
●会費:一般の方は3,000円(会員無料)
※クラブ会員の方が優先となりますのでご了承ください。受講者数に限りがございます。
皆さんのご参加お待ちしております。
<山崎シェフの経歴>
07年渡伊。5年間ローマのイタリア料理店でシェフを務める。
2013年帰国後、イータリージャパン総料理長に就任。
2014年6月「ビステッケリア ヤマサキ」をプロデュース。シェフとして勤務。
2015年5月独立、銀座に「エル ビステッカーロ デイ マニャッチョー二」を開店。
イタリア調理師連盟、FIC「Federazione Italiana Cuochi(フェデラツィオーネ・イタリアーナ・クオーキ)」は、イタリアの伝統料理を継承しつつ、料理人同士の交流を深めながら、さらなるイタリア料理の発展に貢献することを目的としています。
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